2014年04月16日

「PURE CONTROL MP+TEAM」のバンパー交換

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お客さんのグロメット交換で四苦八苦。

写真のようにバンパーは後付けできるタイプ。
通常はすぐにはめ込めるのだが、なぜかぴったり入らない。

症状としては、センターと端近くにポジション決めの突起が
あるのだが、その端部分が2mmほど届かず合わないぞ。
さらに反面はぴたっと合うのに片面がフレームに沿わず
浮いた状態になる部分が多い。

う〜ん、困った。

メーカーに問い合わせると「センター決めより、端から合わせて
センターに向かうとハマることありますよ」……改善せず。
同業者のアドバイスでは「バンパー熱湯に浸けて柔らかくすると
入ったよ」……改善せず。

なにが原因だ?

まずは片面が合わない理由を探ってみる。
バンパーを天地逆にトライしてもやはり同じ側が入らない。
ということはバンパーのその側がおかしいに違いない。
ところがじっくり見てもバンパーパーツと本体グロメットで
非対称や変形しているところはないので、片方だけ沿わない
理由がみつからない。

とりあえずペンチで具合が悪い側の内側レールを外に向かって
広がるようにしてみよう。
あまり強くいじるとキズつく不安あるので、ちょっとずつ
広げてみて、木槌でトントン叩いてみると…。
おおっやっと沿うようになった♪

そして端の突起がズレている部分はペンチで強制的に2mmずらす。
するとやっとフィットできた〜♪

完璧に装着できたかというと99%沿うことができた状態。
髪の毛1本分ほど浮いているところが5mmほどある。
ここがどうしても入らずに気持ち悪い。

このラケットを新品で購入する際にはバンパーが被されている
状態なので、おそらくストレスなく形にクセがついている。
そのために張った後に装着しても入りやすいのだろう。
いままで張替依頼の個体で入らなかったことはなかったから。

今回のようにパーツ交換で張った後にいきなり装着しようとした
クセついていないバンパーは微妙にフィットしないのかもしれない。
今後はグロメット本体を交換した後、バンパーをはめておいて
クセ付けてから張ることにしよう。

ドタバタ劇でした。
同様の事例でコツを知っている方はぜひ教えてください〜。
posted by goforit at 19:37| Comment(0) | ◆ストリンギング

2014年03月17日

原因は振動止め

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go for it ! ではプレーヤーに合わせてセッティングを
変えて張りあげます。

普通の店では「ストリングとテンション」を変えるだけですが
当店では張り方や打球感まで変えて、プレーヤーの好みに
合わせる工夫をしています。
「こんなことできないよな〜」なんて思わずに、一度ご相談
ください。張り替えスペシャリストの澁谷が仕上げます。

ある常連さんのラケットを例にあげてみます。

フォルクルの形状では下広がりのフェイスが特長的です。
スイートエリアは下にあります。
それをもっと強調してスイートエリアを手元にします。
それだけだと先端が飛ばなすぎてサーブのスライスが
伸びないのでトップもある程度飛ぶように調整。

軽量で大きめなフェイスですが、それ以上に飛びを強調。
さらに不快な振動はなるべく避けて…など、リクエストは
盛りだくさんです。

当店で張る前は、普通に緩めに張ってあっただけでした。
今では相当カスタムした特殊な張り方になっています。
お客さん曰く「他店では納得できなかった部分の改善希望を
出したら、その通りに改良できたので驚きました。
もっともっととすごく細かいところまでリクエストした結果、
こうなりました」

現在では大変満足していただいているようです。
しかし、最近2本あるラケットの片方ばかり使用してしまうと
悩んでいました。
おかしいな、両方とも同じに張り上がっているのに?

調べてみたら、調子がイマイチのほうは使用している振動止めが
劣化していて、具合がよろしくなかったことが判明。
振動止めを交換してみたら同じに使えるようになったとのこと。

皆さんもたまには振動止めのチェックをしてみましょう。
硬化していたり、裂けていたりして効果が落ちていることが
ありますよ。
posted by goforit at 21:46| Comment(0) | ◆ストリンギング

2014年01月27日

ウイルソンの目粗ラケット選手仕様

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全豪で目の粗いスピンタイプのプロスタッフを選手が使用
したというリポートがメーカーから届きました。

PRO STAFF 95Sで通常は縦16本×横15本のストリングパターン。
一般プレーヤーではこれでスピンがバリバリかかる設計。
しかし選手のハードなスイングやインパクトでは、すぐに
ストリングが切れてしまうために、縦の数を増やし横だけ
本数を減らした仕様。
写真は全豪でのディミトロフ。

PROSTAFF 95Sディミトロフ専用 ストリングパターン18×17
PROSTAFF 95Sドルゴポロフ専用 ストリングパターン18×16

横糸1本だけ数が違います。
その1本の差でどのようにショットが変わるのでしょうか。
ちょっと興味深いですね〜。
posted by goforit at 21:40| Comment(0) | ◆ストリンギング

2013年12月02日

ウッドラケットのチェックポイント

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お客さんからの張り替え依頼品。

オークションで購入した品だそうです。
「張れますか? ドキドキ…」

おう、ジャッククレマーウッドですか!
程度がよいですね。大丈夫ですよ〜

懐かしくて昔のラケットを入手したいのだが、心配なのは
張りかえて使えるのかどうか、ですね。
go for it ! では拝見して問題なければ張りますが
普通のお店では無条件にお断りされることが多いそうです。

ウッドラケットの張り替えに耐えうる程度を見分ける
チェックポイントをいくつか挙げてみましょう。
その項目を知ったうえで実際に見て(または項目を
問い合わせてみて)購入するのがよろしいかと思います。

<折れ・ヒビ>
折れていればわかるだろ〜というなかれ。
木目に沿って入っているヒビはわかりにくいです。
張り始めたらヒビが広がってきて、折れていたのが発覚する
こともあります。全周をじっくり見ましょう。

<反り・変形>
フレームのフェイスの歪みがあると、張ってからその歪みが
大きくなります。チェックの方法はラフとスムースを
回転させて見比べましょう。グリップ握って手を伸ばして
正面でかざし、くるっと反転させます。
同じ形に見えたら大丈夫。
歪んでいると裏表がはっきりわかります。
反り返りはグリップエンドに目を当てて、ヘッドトップに
向けて見てみます。
これもラフスムースを反転させると反り具合がわかります。
同じように見えれば大丈夫。沿っているとヘッドが見えない
面があるでしょう。
平らな床に直置きしてもわかります。歪んでいると裏表で
接し方が違い、ぺったり付く側とカタカタ動く側がでます。

<ストリングホール>
グロメットというプラスティックパーツは付いていないので
溝や穴が掘ってあります。木目に沿っていると陥没するので
わざと格子状に穴が開けてあります。
しかしそれでもストリングが喰い込んで陥没気味なところが
あると、張っていて貫通してしまう可能性もあります。
軽度なら当皮入れたり、ナイロンチューブ入れたりして
保護しますが、これは経験があるストリンガーでないと
判断に困るポイントですね。

いずれにしても、保管状態が良好で使用頻度が少ないウッド
なら大丈夫ですが、適正なストリング選びやテンション設定、
張り方などはベテランストリンガーにおまかせするのが
ベターです。
posted by goforit at 21:16| Comment(0) | ◆ストリンギング

2013年11月19日

新品フレーム買ったら張らずに持ってきて

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ラケットを購入したらそのままgo for it ! に
お持ち込みください。

そのわけは…。
初期段階での痛めつけを避けられて、寿命まっとうできます。

まずグリップ。
写真のようなグリップテープの剥がし跡がつくと興冷め。
巻きなおそうとしても剥がしにくいし、なんだか汚い…。

新品のグリップを一発目に当店オリジナル処理しておけば、
その後はグリップを巻いても剥がれ跡が残りません。
当店でグリップテープを巻かせてみてください。

もうひとつはグロメットの痛めつけを最小限にします。
あまり手をかけていないで張ると、グロメットが痛んで
その後に張る際にストリングやフレームにダメージを
与えます。
特急仕上げをするところやキャリアが少ない張り手の
仕上がりによく見られます。

よく見かける例では、グロメットが溶けているケース。
ストリングをガンガン乱暴にたぐって引っ張ることで、
プラスティックのグロメットが溝状に溶けてしまいます。
グロメット寿命は確実に半減します。
すぐ切れることはないですが、それだけ乱暴に張るので
仕上りもあまりよくありません。

フレームとグロメットが密着していないで、浮いてしまって
いるケースも多く見られます。
これも一発目で丁寧に押さえずに乱暴に引っ張ったことが
原因です。

さらにストリングを結ぶノット部分でグロメットを痛める
ケース。これは乱暴に張っていなくても生じます。
止め方に他店との違いを出そうとしているようですが…。

すごく結び目が穴に喰い込んでしまっているとか、妙に
結び目が広げられてグロメットの穴がつぶれているとか。
ひどいときはフレームの中に埋もれてしまっていることも。

手直ししないとかならず問題が発生する痛め方なので
張りかえる側としてはちょっと困ります。
何回も張りかえることを考えて、寿命が縮まらないように
新品に近い状態でキープするべきです。


go for it ! は長い付き合いができるラケットに仕上げます。
新品買ったらストリングもグリップテープも設置しないで
お任せください。はじめが肝心です。
posted by goforit at 18:42| Comment(0) | ◆ストリンギング

2013年10月16日

ストリングを活かす側面からの工夫

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フレーム設計で反発や安定性や振動吸収などを工夫する
ことはよく行われること。

ストリングのパフォーマンスを活かす視点もあります。
バボラのウーファーなどもその例です。
加えてストレート・ストリング・システムという工夫が
地味ですが効果あります。

写真<上>のように端の部分で縦糸がフレームに対して
まっすぐ通される構造のことです。
普通はフレームの中心に向かって全ての穴が向かっています。
そのために端の部分は写真<下>のように斜めに通されます。

本来はストリングの可動範囲を広げる効果を狙っています。
しかし澁谷は、ストリングへの無駄な抵抗を減らせるためと
理解しています。
その理論を発展させて、独自の張り方を開拓しています。

張るときに写真<下>ではフレームに触れる部分が入り口と
出口で2カ所になります。センターでは1カ所ですみますが
端の部分では斜めになるためにこのようになるのです。
テンションをかけても抵抗が多いとしっかりと張れません。
写真<上>では抵抗なく引っ張れます。
安定した張りをするために効果があるシステムなのです。

バボラで採用される前に、テニス業界の友人に「このように
できないのかな〜」と語ったことがありました。
そのときは「そんな鋭角にしたらフレームもストリングも
痛むだろうよ。無理無理」と即却下。
その半年後にシステム発表されたので、あぁ同じこと考える
ヤツがいるんだな〜なんて思いました。

その後に色々なメーカーで採用されているのをみると、
澁谷が温めているアイデアも実現できるはず!なんて希望が
わきます。いろいろ妄想しながら仕事しているんです(笑)。
posted by goforit at 20:49| Comment(0) | ◆ストリンギング

2013年10月11日

ウイルソンの撥水ボール

今秋発売されたウイルソンのボールが面白い。

フェルトの繊維に撥水加工をすることで、水濡れしても
水分を吸わずに打球感が軽いというもの。
もちろん湿気からの影響が少なく、全天候型ボールといえる。

ストリングへの影響も少なくなる利点がある。
雨に弱いとされるナチュラルだけではなく、ナイロンや
ポリエステルなどのシンセティックでも雨からの影響は大。
濡れてとかではなく、ボールが水分で重くなるからだ。
水分によって重くなったボールはストリングを大きく
たわませて、ゆるみを早めてしまう。

撥水加工されたボールはストリングにも優しいといえる。

製品詳細は↓テニスクラシックのウエブページ
http://www.tennisclassic.jp/special/wilsonwebmagazine/products/ball_1308/index1309.html
posted by goforit at 21:57| Comment(0) | ◆ストリンギング

2013年06月02日

錦織のストリングセッティング

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以前ハイブリッドで縦ルキシロン4Gに横バボラ製ナチュラルを
張っていた錦織。
最近そのセッティングを逆にしました。
縦にナチュラル横にポリエステル4Gへ。

先程フェデラーを破った時はその仕様です。

同じ糸を縦横変えただけでそんなに違うの?とお思いでしょう。
これが結構違うんです。
基本、縦糸に使用している糸の印象が強くなります。

ナチュラルは、しなやかな打球感とボールの伸びの性能の糸。
ポリエステルは、叩いた時に乗っかる安定性と抑え目な球飛び。

普通は縦ポリ横ナチュで「耐久性と球飛び抑え」に「スピードや
打球感の優しさ」を加えたいセットが圧倒的です。

縦ナチュ横ポリは、フェデラーが行っているくらいで
ほとんどいませんでした。珍しいセットとされていました。
しかし試してみると、使い勝手よくオールラウンドに適合して
優しい打ち味だけど球飛びは抑え目になるので、意外とよい。

go for it ! ではハードに打ちたい女性にお勧めしている
セッティングです。

縦ポリ横ナチュよりもという比較の話ですが、
●深くショットが打ててアウトしない
●スピン性能やタッチがよい
●サーブのスピードアップに繋がる

反面切れやすいというデメリットもあります。
一般男性ハードヒッターには向かないセットかもしれません。
錦織やフェデラーは毎日張り替えているので切れやすさなど
気にしていないでしょう。

このセット変更が錦織の躍進の要因かもしれません。
posted by goforit at 18:46| Comment(0) | ◆ストリンギング

2013年05月04日

STEAM SPIN

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巷で注目のウイルソンの新製品。

ストリングパターンを粗くすることにより、スピン性能と
振り抜き感の向上を狙っています。

たしかにスピンはかかるけど、ストリングがすぐ切れちゃうと
お悩みの方多いでしょう。

このラケットの元祖は豪州の名選手マーク・ウッドフォードの
(写真顔が見えている側)使用していたラケット。
これは彼専用に作られたもので、ストリングもそれに合わせて
ルキシロンのXPというモデルの特注で用意されていました。
約1.6mmという極太ゲージ。現物持ってますがまるで「うどん」。
それを80ポンドくらいの高テンションで張られていました。
仕上がりは普通の固さになり、フラットもスピンも芸術的に
うまく打つ選手でしたねぇ〜。

そこでウッドフォードにならって、市販ベースの一番太い
XP1.30mmがよろしいかと。ポリエステルで柔らかい打球感と
抜群のコントロールを誇った名品でした。
いやもっと太くなきゃ!なら5 STAR。1.38mmの太さで五角形。
これも柔らかい打球感でスピン性能と耐久性がウリ。

残念ながら共に廃番商品ですが、go for it ! には少ないながら
在庫あります。
posted by goforit at 20:28| Comment(0) | ◆ストリンギング

2013年02月25日

東京の平均気温を見ると

tokyo[1].png
本日はとても寒いですねぇ。
今年の冬は雪が多く、妙に寒い気がします。

去年も寒くて「ボールが飛ばない!」「手が痛い〜」など
テンションやストリング選びで苦労した記憶がありますが…。
日中でポカポカしているときのプレーならまだしも、ナイターの
アウトドアではかなりキツい。
一日のうちでもかなり寒暖の差があります。

さて春はいつからでしょうか。
これはテンションを通常モードに戻すタイミングはいつか、と
いう目安になります。
実感では10度以下の気温ではボールが弾まない、ストリングの
柔軟性が感じにくいです。

東京の最低気温 2月2.9度→3月5.6度→4月10.7度
同じく最高気温 2月10.4度→3月13.3度→4月18.8度

こうみると日中を中心にプレーする人は、3月になれば春モード。
ナイター中心の人は4月まで我慢という感じでしょうか。

2月もそろそろ終わり。
張り替えにおいでの方は春モードでいけるかどうかをご相談
ください。
posted by goforit at 19:37| Comment(0) | ◆ストリンギング